床の補修工事

築55年の床補修工事をさせて頂きました。

建売住宅等とは違い、棟梁という大工さんが責任を持って一軒一軒建てているため、55年経っていても枠材などの狂いがほとんどありません。

もちろんメンテナンスをしながらここまで来ていますが、

今回は床の補修工事です。

当時は流行っていたベニヤ材の床が月日が経ってベコベコしてしまっていました。もちろん、張り替えることも可能ですが、今回は敷居材の高さがあるため

段差解消も兼ねて既存の床を壊さず、補強して床の貼り増しをさせて頂きました。

↑昔、バリアフリーという概念がなく、必ず部屋毎に3cmの敷居が廊下との間にありました。

↑完成。素足で歩く生活をしていたため、温かみのある杉の無垢材をご提案。

↑蜜蝋ワックス塗り。市販のスポンジ(取手付)にワックスをパンにバターを塗るようにしてスプーンで塗りつけると手も汚れず、キレイに塗れます。

<番外編>

床を上から貼り増しする際、とても難しい部分が上記のようなデコボコしている箇所です。

 

 

 

 

昔からの技術で既存の枠材に切り込みを入れて新しい床材を差し込む方法でこのようにキレイに施工できます。

ただ、これができるのは無垢材を使っているからです。

今は既製品と言った表面に木の模様がプリントされいているものが普及しています。今回のような工事ができるものもありますが、ほとんどはダメになったら交換という概念で住宅が造られています。とても悲しいことですが、手を加えながらずっと使っていく、モノを大切にする考え方が少しづつなくなっているのかなとも思ってしまいます。

家づくりLab.en 菊地結城